FUJI TELEVISION Announcer's Magazine アナマガ

吾輩は褐色である

続・そだねー五輪

2018/03/01 18:32
posted by 榎並大二郎


実況  「引き続きここお台場から、そだねー五輪の模様をお伝えしていきます!
     解説の曽田根さん、トップバッター三田友梨佳選手は見事な演技でした!」
    (三田選手の演技はコチラ)

曽田根 「荒んだ心までスウィーピングしてくれる、まさに満点の演技でした。」

実況  「ここで改めて競技ルールをご説明します。
     選手に許されているのは、『そ』「だ」『ね』の三文字を発することだけ。
     会話の前後関係を伝えられないという制限の中、
     言い方や間のとり方で、どんな状況で繰り出された『そだねー』なのかを
     審判員に想像させ、100点満点で競うものです!」

曽田根 「3文字で表現しろだなんて、松尾芭蕉もおったまげるでしょうね。」

実況  「では参りましょう!続いての挑戦者は…
     今春からノンストップ新MCとなるこの方!」





実況  「三上真奈選手です!」

曽田根 「透け感のある華やかなワンピースとデスク下の強固な防災ヘルメット、
     そのギャップにクラクラきますね。状態良さそうですよ。」

実況  「視聴者の皆さんも、どんなシチュエーションでの『そだねー』なのか
     想像しながらお楽しみ下さい!
     それでは参りましょう!三上選手の演技です!」










三上「そだねー!!!」








実況  「出たーーー!
     笑う門には福来たる!天真爛漫そだねー!
     ここも素晴らしい「そだねー」が飛び出しました!
     曽田根さん、いかがでしょう!?」
    

曽田根 「これは…笑顔の裏に悟りのようなものを感じますね。
     
     私の名前は三上真奈。
     幼いころから達観した子どもだった私は、今に至るまで
     周囲が求める『三上真奈』をただただ演じてきた。
     
     『無邪気な小学生の三上真奈』は、同級生との価値観の違いや葛藤を
     ランドセルに詰め込み、校庭を無意味に駆ける友人らの背中を追った。
     エスプレッソで一息つきたい時も、『イマドキ女子高生の三上真奈』は
     甘ったるいカプチーノを、虚無感もろとも喉の奥に流し込んだ。

     そして…今の私は『フジテレビアナウンサー三上真奈』。
     明るく天真爛漫なキャラクターをお茶の間に届けている。
     
     同僚『三上はいいよなぁ明るくて!悩みとかないでしょ!?』
     三上『…(さて、出番ですよ、”三上アナ”)』          

     ―そんな状況で発した『”今日も私は三上アナです”そだねー』ですね。」


実況  「それでは今の解説を踏まえて『”今日も私は三上アナです”そだねー』を
     リプレイでご覧いただきましょう!」  







三上「そだねー!!!」







実況  「重い!解説を聞いた後だと重すぎる、そだねーでした!
     そして得点が出ました!あっとまたしても100点!
     なんと連続で満点が飛び出しました!!!」

曽田根 「ご覧ください。『満点を取って喜ぶ三上アナ』の
     リアクションをしっかりとっています。」

実況  「人の心の深淵にも迫ってしまうそだねー五輪!
     次はどんな演技が飛び出すのでしょうか!?」