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佐々木恭子の行き当たりばったり

誰かがしてくれる何か。

2017/06/21 18:58
posted by 佐々木恭子
先日、4歳の娘が朝ごはんを食べながら、ぽつり。

まま、わたし、さっきからずっと鼻が出てんだけど!?


はいぃ?なんたる姫発言。わたしがマネすると全くの悪態なのですが、まだまだ言いっぷりはかわいく、

自分で拭きなさいと促しつつ、はいこれはサービスですと言いながら、さっとティッシュペーパーで拭いてあげました。


齢40半ばになり、遅ればせながら、順送りをつくづく感じるのですよ。

家でも職場でも、自分優先より、人のための環境を作る、スケジュールを整えることが増えました。

夏休みに入ると、またあの頭から湯気が立ち、「わたし、息してるかな?」という状況がやってくるのが想像つきます。笑


長い休み。子どもの居場所を確保する手配。ごはん、ごはん、ごはん。遊びに連れてく。

そして、そんなわたしを寛大に支えてくれている、わたしの母。

階段の上り下りで足が重くなってきた母を見ると、どれだけの忍耐で成り立ってきたのかなと時々泣きそうになる瞬間があります。

自分のために使える時間、お金は大事にしなさいよと何度も言われましたが、ほぼ浪費したのが若気の至り。笑


いま、わかるわけです。そんな時期はけっこう短いんだな、と。

子らが毎日全力で生き切って、スイッチオフして寝落ちするのを見ると、自分のために疾走して生きる様子がまぶしくなります。

職場の後輩たちもそう。


と書くと、すごく達観した人の様ですが、わたしがそんなできた人なわけでなく、笑


今いる瞬間も、きっと過ぎてから見える境地があることが、楽しみだなと思うのです。

今や、ランチどきや美容液で丁寧に扱ってくださるだけで、しみじみ有り難く思いますもん。
サービスとはいえ、誰かが何かしてくれるってうれしいんだなぁ。


また、いつかは自分の時間も戻ってくる。そのとき、この湯気立ち状態を、どう慈しみましょうか。