FUJI TELEVISION Announcer's Magazine アナマガ

佐々木恭子の行き当たりばったり

オンエア後に。

2018/07/08 18:15
posted by 佐々木恭子
西日本の豪雨。

まだ雨が続いている地域もあります。被害の全容も、まだわからないままで。
言葉だけでしかないのが本当に心苦しいけれど、これ以上被害が拡大しないことを切に願います。





今朝の『報道プライムサンデー』は、オウムの起こした一連の事件から、何を教訓にするのか議論しました。


ジャーナリストの江川紹子さんが最後におっしゃっていたのは、

一番教訓にしないといけないのは、人の心がとても脆いということ。
誰であれ、エリートであろうとなかろうと、親子関係がうまくいっていようとなかろうと、タイミングと状況次第で、誰でも(カルト的なものに)入り込む危険があるという意識を持たなくてはいけないと。


たしかにどんな事案であれ、一部の特別な人たちの暴走だと切り捨てれば、自分とは縁遠い出来事のまま終わった気にもなれますが、そんなはずもなく。
自分たちが構成する社会の中から生み出されたものだと考えて、初めて次に生かす教訓が見つかるように思います。



宗教に限らず、生き方、こころの扱い方を指南する発信も数多溢れています。
わたしも時々読みます。
ひとは潜在的に道しるべを求めたり、誰かに正解だよと示してほしいという欲求が根深いのだと感じます。


何かの考え方に触れて、これもたくさんのヒントのうちのひとつ、知らないことに目が開かれてよかったと思うのか、

これ以外はないと盲信してしまうのか。


境界には何があるのでしょうね。

自分が自分を保っているのは、最終的に人生を人に決められたくないという自負と、職場や家族や友人や、いざとなったら頼れる人がいると思えている関係性があるからかもしれないし、正しさや答えを求めていないからかもしれないです。
わからないなりに進む道やストーリーに意味があると思うから。





番組終了後もゲストの皆さんと、社会的な孤絶が何を引き起こすのか、話は尽きませんでした。

事件のことを知らない若い世代も増えていきます。
未来に楽観できないこともたくさんあります。
だから、経験した世代が語り継いでいく必要があるなと改めて思う朝でした。