世界選手権個人総合6連覇、前回ロンドン五輪個人総合金メダルを獲得した絶対エース、内村航平を擁する男子体操が、2004年のアテネ五輪以来12年ぶりの団体金メダルを狙う。昨年の世界選手権で日本男子体操は、ライバルの中国を下し、団体では37年ぶりとなる金メダルに輝いた。
リオ五輪での団体メンバーは、内村を筆頭に白井健三、加藤凌平、田中佑典、山室光史と精鋭ぞろい。白井以外の4人は、前回のロンドン五輪の銀メダルメンバーだ。
オリンピックでの個人総合2連覇も狙う内村が、欲してやまないのが団体金メダル。悲願成就のためには、自身の頑張りはもちろんのこと、床と跳馬で驚異的なひねりを見せる白井の活躍が必要不可欠だ。ここに全種目でバランスが取れた加藤、平行棒のスペシャリストである田中、つり輪が得意の山室がそれぞれ持てる力を発揮すれば、金メダルも夢ではない。
ライバルと目されるのは、中国が一番手か。昨年の世界選手権では日本、イギリスの後塵を拝して銅メダルに終わったが、それまでは6連覇だった。リオ五輪では国の威信をかけて挑んでくるだけに、日本にとっては最も気を抜けない相手だ。
その他にも、昨年の世界選手権で銀メダルに輝いたイギリス、同4位のロシア、同5位のアメリカも実力は拮抗しているだけに、日本としては侮れない。
種目別に目を向けてみても、日本人選手のメダル獲得の可能性は十二分にある。前述した内村は世界選手権個人総合6連覇中と無類の強さを誇る。白井も2013年と2015年の世界選手権ではゆかで優勝している。団体で弾みをつけて、個人総合、種目別でも高みを狙いたいところだ。
注目の団体予選は、日本時間8月6日からスタート。決勝は同9日に行われる。