指紋の神様と呼ばれた男 第二の三億円事件に挑む


1986年(昭和61年)11月25日、今から32年前のこの日、東京・有楽町で現金輸送車が襲われ、三億円以上の大金が何者かに強奪される事件が起きた。
マスコミはこの事件を『第二の三億円事件』などと呼び、大々的に報道した。
第一の三億円事件とは、この18年前に起こった『府中三億円事件』のこと。
東京・府中市で白バイ警官に扮した男が、現金輸送車を襲い三億円を強奪。
その後時効を迎え、迷宮入りした事件である。


この2つの三億円事件に携わった男がいる。
塚本宇兵(つかもと うへい)、鑑識課指紋係で長いキャリアを持つ指紋捜査のスペシャリスト。
彼のことを当時の同僚たちはこう呼んでいる…『指紋の神様』。
犯人を追い詰める執念と、鋭い洞察力を兼ね備えた指紋捜査によって、数々の難事件を解決してきた。
実は、彼は最初の府中三億円事件の時にも、犯人のものと思われる指紋を見つけていた。
にもかかわらず、塚本はなぜ犯人を追い詰めることができなかったのか?
そして…府中の悔しさを抱えたまま、再び対峙することになった第二の三億円事件。
彼は雪辱を果たすために、執念の捜査を開始する。


指紋の神様とさえ呼ばれた、塚本宇兵。
彼は他の捜査官と何が違うのか?
その能力がいかんなく発揮された事件があった。
1978年(昭和53年)3月5日。
この日、東京の昭島署からの要請で、塚本をはじめとする鑑識係が現場に向かった。
被害者は小料理屋店の女将、事件のあった日は一人で店を開けていたという。


鑑識係による実況見分が行われるなか、塚本も指紋採取に取り掛かった。
出入口のガラス戸をはじめ、カウンター、テーブル、ビール瓶やコップなど、現場となった小料理店の店内から100個近い指紋を採取した。
その中で、塚本がひとつだけ『不可解』に感じた指紋があった。
それはカウンターの内側、従業員スペースの側面部分に付着していた。
カウンターの高さは腰の位置、そこに親指の指紋がついていた。
塚本は、その指紋が犯人の残した遺留指紋だと推測。
遺留指紋とは、現場に残されたモノの中から、被害者など関係者のモノを除いた指紋のこと。
すなわち、犯人が残した可能性が高い指紋である。
果たして、彼が感じた違和感とは…!?


彼の読みはこうだった。
もしこの指紋が、関係者のモノならば、カウンターにもたれかかった際、横向き、あるいは下向きにつくはず。
しかし…その指紋は上向きに付着していた。
よって、塚本は犯人が犯行を行う前後いずれかに、このカウンターの内側に潜り込んでいたと考えたのだ。
犯行前なら、ここから女将をいつ襲うか…犯行後であれば、いつ店から逃げ出すか、外の様子を伺っていたのではないか?
いずれにせよ、不自然な姿勢で体を屈めて潜んでいたため…指紋が上向きに付着した可能性が高い。


それから2ヶ月後…帰宅女性を付け狙う不審な人物が、事件現場の近くで逮捕された。
電気器具のセールスマンをしていた27歳の男。
当初、女将殺しの犯行を否定していたが、カウンターの指紋と一致したことを突きつけると…全てを自供。
衝動的な犯行だった。
そして、決め手となったカウンターの指紋は…
犯人「女将を襲った後、外から物音が聞こえたので、とっさにカウンターに隠れて、逃げる機会をうかがっていました。」
まさに、塚本の読み通りだった。


こうした鋭い洞察力で、数々の難事件を解決へと導いてきた塚本。
そんな彼に最も印象に残っている事件を聞くと…決まっていつも『あの事件』をあげた。
有楽町三億円事件。
その日、世田谷区池尻の三菱銀行東京事務センターから、現金輸送車が出発。
支店の営業資金、およそ11億円を積んでいた。
午前8時20分、有楽町支店に到着。
現金を渡すために、後部のハッチドアを開けた…まさにその時だった!
犯人たちは、積まれていたジェラルミンケース7個のうち2個を奪うと、乗ってきたワゴン車で逃走。


現場にいち早く到着していた塚本ら鑑識係は、すぐさま指紋採取を始めた。
その時…被害額が三億円以上だと部下から報告された。
金額を聞いて、真っ先に脳裏に浮かんだのは…18年前に起きた『府中三億円事件』だった。
当時、駆け出しの鑑識係として、事件に関わった塚本も今やベテランになっていた。


有楽町の現場にやってきたのは、この事件の指揮を執ることになった、捜査一課の緒方保範。
これより21年前、東京渋谷のど真ん中で発生した、銃乱射事件。
緒方は、ライフルを持った犯人に決死の覚悟で体当たり。
被弾しながらも犯人逮捕に導いた、伝説の刑事だ。
二人の関係は古く、塚本が新米巡査の頃、指導してくれたのが3つ年上の緒方だった。
寮生活を共にする中で…塚本は緒方にこう言われたという。
「警察官は、一人一人が捜査感覚を研ぎ澄ませて、悪と対決するんだ。その中で、俺がやらなきゃ誰がやるっていう気概をもってやらなきゃいけないんだ。」
そんな緒方の教えこそが、塚本の正義感を育て、やがて二人は互いに一目置く存在となっていた。


実は最初の三億円事件で、塚本は犯人のモノと思しき指紋を見つけていた。
それは…白バイに付着していた…ひとつの指紋。
当時、塚本はその指紋だけに絞り込み、捜査することを訴えたのだが、まだ若かった彼の意見は受け入れられず…事件は時効を迎え、迷宮入りとなった。
そして緒方もまた、一人の刑事として犯人を挙げられなかったことに責任を感じていた。


指紋の神様、塚本宇兵が挑む第二の三億円事件は…発生から1時間後、大きな展開を迎えていた。
事件現場からほど近い、西銀座地下駐車場で犯行に使用されたと思われるワゴン車が発見された。
さらに車内には多くの遺留品が残されていた。
毛布、枕カバー、ジャンパー、手袋、そして、犯人が顔を覆い隠すために使ったと思われるフルフェイスのヘルメットに…マイケル・ジャクソンを模したマスクなどが見つかった。
塚本たちは、被害にあった現金輸送車や、逃走用のワゴン車などから700個以上の現場指紋を採取。
この中に犯人のモノはあるのか?


そもそも指紋とは、指先に浮き出る、無数の線の紋様のこと。
この線を隆線と呼び、形にはいくつかの種類がある。
まず隆線の流れが渦巻き状になっている『渦状紋(かじょうもん)』、日本人の多くがこの紋様である。
そして、馬の蹄鉄の形をした『蹄状紋(ていじょうもん)』。
さらに弓なりに盛り上がった『弓状紋(きゅうじょうもん)』。
最後に、この3つのいずれにも属さない、『変体紋(へんたいもん)』である。


では、採取した指紋を使って、どのようにして個人を特定するのか?
指紋には、隆線のなかに特徴点と呼ばれる所がある。
枝分かれしたり、途中で切れたり、線で囲まれているなど、特徴的な箇所が一人につき100近くあると言われている。
日本では、そのうち1つの指で12箇所、特徴点が合致すれば、同一の指紋と特定される。
過去の統計から、1つの特徴点が合致する確率は10分の1と言われている。
よって2点が合致するのは100分の1、12点が同じとなると、確率は1兆分の1となる。
つまり、地球上の全人口が約74億人であることを考えると…この世に同じ指紋の人間はまず存在しないことになる。


現在では指紋とは別に個人を識別する手法として、DNA鑑定がある。
だが、実は指紋による鑑定にはDNA以上に優れている点がある。
法科学鑑定研究所 山崎氏によると…
「DNA鑑定はひとつだけ同じものがあります。それは一卵性双生児です。これだけはDNA鑑定の個人識別の領域においては、同じものが出てくるということになります。指紋鑑定では、万人(一卵性双生児含む)が全て違う指紋を持っている。そして終生変わらないという特性があります。」
しかし、今回の場合、遺留品から犯人たちは手袋をして犯行に及んでことは明らかだった。
これは現場から見つかった指紋が、犯人のものである可能性が低いことを意味していた。


そんな中、事件発生から2日目…事態は大きく動き始める。
現金が見つかったのだ!
場所は東京・赤坂、豊川稲荷の地下駐車場。
千円札ばかりで1万5000枚が、ゴミ袋に入れられ放置されていた。
そのうちの3000枚が新札だという!
旧札の場合は、流通性のモノのため、色々な人の指紋や汚れが出てくる。
しかし、市場に流通する前の新札の場合、そこから指紋が検出されることは稀。
逆に採取できれば、その指紋は犯人のものである可能性が高いことになる。


早速 鑑識課は、捨てられていた新札券3000枚から指紋検出作業を行った。
するとそこから7つの指紋が採取できたのだ。
だが、この指紋は、まだ犯人以外のモノの可能性もあった。
日本の場合、新札は日本銀行から各金融機関へと送られる。
その際、行員が新札に触れる可能性があるため、事前に彼らの指紋を除外しておく必要があったのだ。
さらに、塚本は造幣局の人間の指紋も紙幣に触れた可能性があると考えた。


こうして、銀行員と造幣局員200名を超える関係者の指紋の採取、照合が行われることになった。
銀行はスムーズに協力してくれたものの、造幣局はそうはいかなかった。
『新札券を造る過程で、お札に手を触れることはない』と申し入れを断ってきたのだ。
しかし塚本は…「世の中に絶対なんてない。触った可能性はゼロじゃ無い、関係する指紋を省いておかなかったら、これが犯人の指紋と断定できないんだ。」と主張。
その後、度重なる交渉の末、なんとか造幣局の了承を得ることに成功。
照合の結果、7個の指紋の内のひとつが造幣局員のモノと合致したのだ。
こうして1つの指紋を省くことが出来た。


一方、緒方率いる特捜本部。
犯行に使用されたワゴン車からは、多くの遺留品が見つかっていたものの、そこから犯人につながるような指紋は検出されていなかった。
そこで緒方は遺留品を、大きく『2つ』に分類。
ひとつはヘルメット、覆面、スプレー、手袋といった『実際に犯行に使用されたもの』。
これらはいずれも大量生産されたもので、犯人に結びつく可能性は極めて低いと考えていた。
もうひとつは直接犯行に使用されていないもの。
犯人が寝泊まりする時などに使った『生活用品』である。
ワゴン車からは犯人が普段使用していたと思われる、毛布や枕カバーなどが見つかっていた。
中でも緒方が注目したのが、毛布。
それはタグのついたレンタル品だったのだが…調べるとリース会社が判明。
遺留品と同じ型の毛布が49枚貸し出されていた。


そして、塚本は、新札券から絞り込んだ6つの指紋を、ひとまず『AFIS』にかけることにした。
AFISとは、コンピューターによる『指紋自動識別システム』のこと。
有楽町三億円事件が起きる4年前に警察庁に導入された。
犯罪歴のある者、およそ600万人分の指紋をデータベース化、検索できるようにしたもので、1秒間に1000個近い指紋を照合する事ができた。
そして、コンピューターが同じと判断した指紋を、最終的に人間の目でチェック、本当に合致しているか否かを判断するのだが、6つ全部、前歴者のモノとは一致しなかった。


捜査は振り出しに戻ったかに思われたのだが…塚本は、この検索で分かったことがあるという。
犯行時の様子から、犯人は初犯とは思えない、プロのやり方だった。
にもかかわらず、日本の犯罪前歴にはひっかからなかった。
つまり…犯人は外国人である可能性が高い。


しかし、AFISに引っかからなかった以上、地道な捜査を続けるしかない。
日本全国で毎日のように、事件は起こっている。
そこで塚本は新たな事件で浮かび上がってきた、外国人容疑者の指紋を送ってもらい、それと6つの指紋を照合するように指示した。
しかし鑑識課の中には、不安を覚える者もいた。
彼らは外国人容疑者の指紋と事件現場に残された700個の指紋、そのひとつひとつを照合すべきと主張したのだ。
それでも塚本は…千円札から見つかった6つの指紋だけを照合するように指示を出した。


塚本がこの指示を出したのは、ある事件での苦い経験からだった。
それこそが、第一の三億円事件…『府中三億円事件』である。
発生当初、特捜本部の関係者たちは犯人逮捕を楽観視していた。
犯行現場近くから、偽の白バイや、逃走用の乗用車など犯人が残したと思われる、150点もの遺留品を発見。
さらにそこから30個の指紋も採取されたからだ。
この時、鑑識課が特捜本部から受けた指示は、現場から採取された指紋と犯罪歴のある者の指紋、それらの照合作業だった。
だが、コンピューターなどまだなかった時代、それは、とてつもなく困難な作業だった。


警察庁に保管されていた犯罪歴のある600万人分の指紋を現場から発見された30個の指紋と照らし合わせ、ひとつひとつ確認していったのである。
塚本が正式に三億円事件の担当になったのは、発生から3年後の1971年のこと。
三億円事件を担当する鑑識課は、スタッフ総出で照合作業を行った。
だが、この時までに処理を終えた指紋はまだ数十万人分だけだった。
塚本は、このままでは照合が全部終わらないうちに時効を迎え、犯人を取り逃がしてしまうと思い、現場に残っていた『顕在指紋(けんざいしもん)』だけに絞って作業したほうが良いと考えていた。
顕在指紋とは、肉眼で確認できる指紋の事。
実は犯行に使われた偽の白バイに顕在指紋が見つかっていたのだ。


犯行に使われた偽の白バイは、元々青色だったものを白く塗装していた。
実は、バイクのボディに塗装が乾く前につけられたと思われる指紋がハッキリとついていたのだ。
しかし、鑑識課は上の命令が絶対。
塚本は、特捜本部が指紋の捜査に重きを置いていないことに大きないら立ちを感じていた。
そこで、思いを直接、特捜本部を指揮する警部補にぶつけた。
しかし警部補は、偽の白バイの顕在指紋は、通行人が触ったモノかもしれないと言い、塚本の意見を突っぱねた。
だが塚本が注目した顕在指紋は、白バイの膝当てを剥がした燃料タンクに付着してた。
そこは、自分で塗装でもしない限り、触れることなどまずありえない。
それゆえ…後から通行人や第三者がつけたモノではあり得なかった。


だが…この当時、犯罪捜査において物証は二の次、何よりも『刑事の経験と勘』が優先されていた。
刑事たちが事件の『筋を読み』取り調べを通じ被疑者の自白を引き出す。
それが、捜査の王道だった。
多くの捜査員にとって、指紋は容疑者が犯人か否か、最終的に確認する道具でしかなかった。
そのため、鑑識課の塚本の意見が採用されることは決してなかった。
そして…事件から7年後の1975年12月10日、時効が成立。
三億円事件は迷宮入りとなった。
鑑識課がこの時までに照合を終えた指紋は600万人4分の1、167万人だけ。
塚本が恐れていた通り、物量との闘いに敗れ、犯人を取り逃がしたのだ。


あんな思いは二度としたくない。
そして、部下たちにも同じ思いを味あわせたくなかった。
塚本は、自分の捜査方針が間違っていた場合、辞職も考えていた。
こうして鑑識課は、6つの指紋に絞り、毎日のよう送られてくる新たな指紋との照合作業に没頭。
しかし、犯人と合致する指紋は出てこないまま、事件発生から10ヶ月が過ぎようとしていた。
思い出される府中三億円事件。
マスコミは第二の三億円事件も同じように迷宮入りしてしまうのではないかと騒ぎ始めていた。


一方、緒方率いる特捜本部。
実はこの時…彼もまた犯行に使用されたスプレーが外国製品で、日本での入手が極めて困難だったことから『外国人による犯行の可能性が高い』と考えていた。
そんな緒方の元に『ある捜査報告』がもたらされる。
遺留品の中にあったレンタル品の毛布は、リース会社から、同じ型のものが49枚貸し出されていることは分かっていた。
その一枚一枚を追った捜査官たちは、10ヶ月かけてようやく…残り一枚の貸出先を割り出した。
東京・麻布のウィークリー・マンションだった。
管理人など関係者によると、事件後、姿を消した住人がいたという。
しかも、それは…外国人だった!
そう、塚本と緒方が睨んだ通りだったのである。


これを受け特捜本部は、すぐに消えた外国人の行方を追った。
外国人は事件の2週間前に、マンション契約のために現金で45万円を現金で支払っていたことが判明。
犯人は外貨を日本円に換えるために両替している可能性がある。
そこで、麻布近辺の銀行をはじめとした金融機関をしらみつぶしに調査したところ…。
それから数日後、マンション近くの銀行で両替をした外国人が判明した。


捜査官は、両替の際に提出した国際免許証の控えを入手。
それは、フランス国籍の男のものだった。
特捜本部は、警察庁を通じてフランス政府に問い合わせ、免許証にあった氏名や顔写真から経歴の照会を要請した。
すると名前は偽名だったということが判明。
しかし…顔写真によって、一人の男が浮かび上がってきた。
すぐにフランス政府からその男の指紋を送ってもらった。


事件からおよそ11ヶ月が経過したこの日、鑑識課ではフランスから届いた指紋の照合が行われていた。
照らし合わせるのは…、もちろん千円札の新券から見つかった『6つの指紋』である。
鑑識課のメンバーの頭の中には、それぞれの特徴はすでにインプットされている。
そして…フランス人の男の指紋が、新札券に残された『6つの指紋』のひとつと完全に一致したのだ!
指紋の男は、麻薬取引や強盗を重ねるギャングの一員で、フランス警察も行方を追っていた人物だった。
そしてこの男には、他に三人の共犯者がいたことが判明。
犯行グループは、事件直後、海外へ逃亡していた。
その後、ICPO(国際刑事警察機構)を通じて指名手配され、一人は現在も逃走中であるが…一人は何者かによって射殺。
残る二人は潜伏先で逮捕された。


塚本は、1996年(平成8年)に警視庁を定年退官するまで、指紋捜査の第一線で活躍。
その後、指紋の重要性を後進に伝えるべく、警察学校などで講師を務めた。
そんな塚本には、忘れられない出来事がある。
それは、有楽町三億円事件の時…共に犯人を追い詰めた緒方がとった『ある行動』だった。
事件発生から10ヶ月が経過した頃…一向に成果が出ず、世間的にも迷宮入りを囁かれ始めていた、その時…緒方が鑑識課に挨拶にやって来たのだ。


その光景は、異例だった。
府中三億円事件の時は、捜査一課の中に鑑識課を軽視している者も多かった。
その悪しき傾向は、年々薄れていき…鑑識の重要性は高まってきていた。
だが、特捜本部のトップである緒方がわざわざ鑑識課を訪ね、しかも…
「刑事たちは靴を履き潰しながら、毎日、事件に当たっています。ですが、犯人逮捕の最後の決め手になるのは、指紋なんです。あなた方が頼りなんです。どうか私に力を貸して下さい。」
鑑識課のメンバー 一人一人に頭を下げてお願いするなど、異例中の異例だった。
緒方がとったその行動は、それまで重たく沈んでいた鑑識課の空気を変えた。
そして…捜査一課と鑑識課の結束は、より一層強いものとなり、事件は無事 解決に至ったのだ。


今回 番組では、緒方さんと塚本さん、お二人に取材を打診した。
だが、お互い第一線から退いた身、そっとしておいて欲しいとのことから、ご出演して頂くことは叶わなかった。
しかし…お二人ともに、今も後輩たちの活躍に喜びを感じながら、今も元気に暮らしている。

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