真実を見破れ! あなたの見えない世界

『橋の欄干にバイクが吸い込まれる?』
中国のとある交差点、高架のような道路をバイクや車が走っているのだが…バイクが交差点を曲がると、なんと飲み込まれるように次々とバイクや車が消えていくではないか!
一体どうなっているのか?
さあ、この消えるバイクの真実、あなたは見破れますか?


道路の下には川が流れているように見えるのだが…実はこれ、川ではなく…ビルの屋上!
橋の欄干に見えたのは屋上のフチ。
その造りや濡れた床が、絶妙な撮影角度によって、あたかも道路の下を流れる川に見えていたのだ。
実際はごくありふれた交差点。
曲がった先にも道はあるのでご安心を。


『大ピンチ!? 犬が空中へ…』
ここはスカイダイビングをする飛行機の中なのか、目の前に広がるのは一面、白の世界。
そこから、1匹の犬がパラシュートもつけずに、投げられてしまった!
果たして犬の運命は!?


犬が放り投げられたのは雲の上…ではなく雪の上。
光の当たり具合で、雪が飛行機の外の空のように見えていたのだ。
一瞬ドキッとしてしまう、視覚のトリックだった。


『〇〇で描かれる人物画』
こちらはあるアーティストが手がけたデッサン画…では、ない。
描いたのではなく、あるもので作られた立体作品。
この作品の真実、あなたには見破れますか?


それは…メッシュの生地。
チュールと呼ばれる、バレエ衣装のスカートなどに使われる素材だ。
手掛けたのは、イギリス人アーティスト、ベンジャミンさん。
彼は生地を材料に様々な作品を作り出すアーティストなのだ。


この生地は熱に弱く、溶けやすい素材なのだが、低温で温めると固まり、形状を維持することができる。
その特徴を生かし…一枚の生地を縫ったり、アイロンで固めたりしながら、幾重にも折り重ねる。
そうすることで色の濃淡をつけ、まるで絵画のような作品に仕上げるのだ。
さらに、平面だけでなく、目、鼻、口と立体的に表現することも可能。


こちらは、ベールの中をバレエダンサーたちが活き活きと踊る幻想的な作品。
ダンサーも生地のみで立体的に作られている。
一見もろく、すぐに崩れそうに見えるが、何重にも縫い付けられているためその心配はない。
空間に吊るしただけで、360度作品を楽しむことができる。


これらの作品に下書きや設計図などは一切ない。
完成形をイメージしながら、複雑な部分に絶妙に生地を折り重ね、製作することで、見事に顔や体を表現しているのだ。
精密なスケッチのように見えるアート作品。
それは繊細な生地を幾重にも折り重ねた、幻想的なトリックアートだった。


『重力に抵抗する男?』
テレビを運んできた男性。
慎重に台に置くと…支えもなく斜めに立った!?
さらに…なんと、何もない空中に座ってしまった!
透明な椅子があるわけでもなく、CGなども一切使われていない。
一体どういうことなのか?
空中に座る男の真実、あなたは見破れますか?


種明かしはこちら。
男性が着ていた服の下、腰から左足にかけて、何かを装着している。
この装置は、底の板を後ろにスライドさせると、その時点で全体にロックがかかり、このように斜めの体制を維持することもできる。
更に底の板を前にスライドさせ、膝を曲げると、曲がったところで固定され、まるで空気椅子に座っているかのような体制を保つ事が出来る。
しかし、膝をロックするだけなら倒れてしまいそうだが、どうなっているのか?


床に敷かれているシートを剥がすと、フックのような器具が!
ここに装置を引っ掛けて固定すると、ご覧の通り。
多少、動きが不自然になるものの、服の上からはまったくわからない。
空気椅子に座り、摩訶不思議な姿勢をとる男性…そこにはアナログながら、誰もが驚くアイデアトリックが隠されていた。


『なぜ? 岩が宙に浮いている!?』
まるでファンタジーの世界に紛れ込んだような、宙に浮かぶ岩。
もちろん加工は一切されていない。
重力を無視する謎の岩の真実、あなたは見破れますか?


実は…岩の奥に見えているこの背景、本物の空ではなく…空を反射した水面!
その為、岩の底に見えているのは、底ではなく、水面に写った岩の影。
つまり、これは宙に浮いている岩ではなく、水面から顔を出している岩なのだ。
空中に浮いているような不思議な岩の写真…それは水面に空が写った天然物の錯覚アートであった。


『この動物の名前は?』
漆黒の体にギョロっとした目、どう見てもカラス…と思いきや、首の辺りをよーく見ると…目のようなものがもう1つ!
写真の明るさを調整してみると…もうお分かりだろう。
カラスではなく、実は真っ黒な猫!
後ろを向いて首をかしげている。
片方の目が影になって見えづらく、クチバシに見えるのは耳。


『ヒビだらけになったガラスの正体は?』
ショーウィンドの前に座り込む男性。
突然ガラスをハンマーで叩き割りだした!
使わなくなったガラスを廃棄処分しているのだろうか?
ヒビだらけになっていくガラス。
しかし…彼がヒビだらけにしたガラスは、なぜか再び元の場所に戻されるのだ!
一体どういうことなのか?
ヒビだらけのガラスに隠された真実、あなたには見破れるだろうか?


このヒビ割れたガラス、離れて見てみると…なんと女性の顔が現れた!
そう、彼はハンマーでガラスにヒビを入れ、肖像画を描くアーティストなのだ。
スイス在住のアーティスト、サイモンさん。
大工の見習いからアートの道へ進み、4年前にこのガラスアートをオリジナルで生み出したという。


製作過程は次の通り。
まず、人物の顔を陰影がはっきり出るように撮影。
さらにコントラストを調整。
キャンパスとなるガラスに下書きは一切せず、手元で画像を見ながら、全体のバランスをイメージし、筆ならぬ、ハンマーを走らせていく。
全体の輪郭は先の尖ったハンマーを使って描き、広範囲を白くする輪郭の中は、平らなハンマーで塗りつぶすように叩いていく。
更に細かい線は先の尖った工具をガラスに当て、ハンマーで叩きながら丁寧に仕上げていく。
使用するのは、2枚のガラスの間に樹脂を挟んだ『合わせガラス』という、割れても崩れ落ちない強化ガラス。
とはいえ、ガラスはガラス。
一度できたヒビはもちろん、2度と元には戻らない。
たった一振りのミスですべてやり直しになることも。
ヒビだらけのガラスに隠された真実…それは磨き抜かれた技術と、類まれな集中力が生み出すインパクト抜群のアイデアアートだった。


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