ミステリー謎解き3時間SP【前編】

ミステリー謎解き3時間SP【前編】


【○○がないアニマル】
動物園で撮影された映像に映っていたのは…
首がないラクダ!?
このミステリーの真相は?
すると、次の瞬間!
あった!首だ!
ラクダは首を曲げて歩いていたのだ。
専門家によると、ラクダは身体のかゆいところを首を曲げ歯や舌を使って掻く。
つまり、こいつは体を掻きながら歩いていたのだ。
とはいえ、専門家もあまり見たことのない光景だという。
一瞬ドキっとするミステリー映像だった。


【プールでの怪奇現象】
プールで泳いでいる女性…どこかに違和感を覚えないだろうか?
よく見ると女性の体と頭が離れている。
このミステリーの真相は?

実はこれ、光の屈折による現象。
容器にストローを差し、水を入れてみると、一本だったストローが水面を境にずれて見える。
この状況を真上から見ると…水面より上の部分は、水やガラスの影響を受けないため本来ある場所に見える。
ところが、水中の部分はというと…光が水とガラスによって屈折するため、本来の場所とは異なった位置に見える。
結果、ストローは水面を境にずれて見える。

先程の映像も原理は同じ。
光の屈折により、体が頭から離れて見えるのだ。
そのため、このようにして、もし光を屈折させるものがほとんどなくなったら…ご覧のように、違和感はなくなる。
偶然が生んだ、ちょっぴりホラーな瞬間だった。


【駐輪場の怪奇現象】
駐輪場にある自動ドアが…誰もいないのに勝手に開いた!
皆さんはこのミステリーの真相、わかりますか?
このミステリーの犯人は、こいつ。
別のカメラで見てみると、鳥が建物の中へ。
巣を作っていたツバメが出入りしていたのです。
よ~く見てみると…一度、ドアに近づきセンサーを反応させて旋回、そして中に入ります。
元々ツバメは天敵のカラスや猫からヒナを守るために、あえて人通りの多い場所に巣を作る習性の持ち主。
なおかつこのツバメは建物の中の方が雨風をしのげるし、より安全だと判断したのです。
ということで正解は「巣を作っていたツバメが開けていた」でした。


【事故の原因はサンタのトナカイ!?】
今から12年前のこの日、フロリダの基地を出発した空軍の飛行機が、上空を飛行していた。
突如、衝撃を感じたパイロット。
無事、飛行場に着陸することが出来た。
その後、緊急着陸した機体の事故原因の調査が行われた。
すると…機体の翼の一箇所に、血痕らしきものが付着していた。
上空での衝突事故で一般的に知られているのが、バードストライク。
実際アメリカでは、毎年9000件ものバードストライクが発生している。
小鳥程度の大きさであっても、機体が損傷し、多くの損害を出す。
さらに…鳥が吸い込まれエンジン停止を起こすなど、重大な事故に繋がるケースも少なくない。


今回接触したと思われる箇所は、飛行機の主翼部分。
気流に流されたのか、機体にはその他に何も残っておらず、手がかりは調査員が拭き取ったわずか2センチほどの痕跡のみ。
衝突事故の原因を解明するため、翼に付着していた痕跡は、ワシントンにある国立研究機関、スミソニアン羽毛識別研究所へと送られた。
ここには、62万種類に及ぶ鳥や動物の標本、そして日々の研究で得られた、個体に関する様々なデータがあった。
原因の解明が、航空の安全性を高めることに繋がる。
そのため研究所には、こうした調査の依頼がよく持ち込まれるという。


早速、破損した翼に付着していた痕跡のDNA鑑定が行われた。
すると…驚くべき事実が判明した。
飛行機にあった痕跡、そこから検出されたDNAは…なんと『鹿』のモノだったのだ!
翼にあった痕跡からはバードストライクであることを裏付ける、鳥のDNAは検出されなかった。


研究員のカーラは、上空ではなく、滑走路で鹿と衝突したのではないかと考えた。
実際アメリカでは、滑走路に入り込んだ動物が飛行機とぶつかるケースが何件も確認されていた。
しかもオジロジカとの衝突事故は毎年数回起きているのだ。
もし滑走路で翼に鹿がぶつかったならば、衝撃の大きさで、パイロットは間違いなく気づくはず…
だがパイロットは、機体が何かと衝突したのは、間違いなく上空450メートル付近を飛行中の時、滑走路ではないと断言したのだ。


カーラ達研究員は、その後も様々な調査を行った。
だが、2週間粘っても、衝突事故の真相を突き止めることはできなかった。
そのため、いつもは論理的な科学者達の間で様々な憶測が飛び交った。
事故の原因は、サンタクロースのトナカイだったという説までまことしやかに語られるほど…
だが、それからほどなく…謎の衝突事故の真相が明らかとなった!
上空450mで機体に接触したのは、本当にシカなのか?
あなたはこのミステリーの真相、わかりますか?


カーラはこれまで、痕跡の中から血液を中心に分析を行ってきた。
しかし改めて、一から再調査をすることにしたのだ。
すると…肉眼では確認できないほどの、小さな繊維のようなものが一本だけ見つかった。
それは…小羽枝と呼ばれる、羽の軸から枝分かれしたとても小さなものだった。
しかし、それはあまりに小さすぎたため、そこからDNAを採取するのは困難だった。
カーラたち研究員は、標本として収蔵している数千にものぼる鳥の羽毛をこの一本と比較し絞り込んでいった。


そして…見つかった繊維の正体は、クロコンドルという鳥の羽毛だということが判明したのだ!
さらに機体に付着した痕跡から、鹿のDNAが検出されたことから、カーラはある事実を導き出した。
カーラ「クロコンドルは腐った肉を餌とする鳥です。おそらく機体に衝突する直前、鹿の死骸を食べ、それがソノウに溜まっていたんだと思います。」
ソノウとは、鳥類全般にみられる消化管の一部で、食べたエサなどを貯めておく袋のようなモノ。
外敵に狙われやすい鳥は、短時間で多くの餌を摂取する必要がある。
そのため消化に先立ち、一時的に食べたモノをこのソノウに蓄える。
そして敵がいないところで、ゆっくりと胃に流し込み、消化するのだ。


しかし、疑問は残る。
もし鹿を食べたコンドルが機体にぶつかったのなら、痕跡からはコンドルのDNAも検出されるはず。
なぜシカのものしか出てこなかったのか?
カーラによれば、飛行機は高度450メートル付近を飛行中…クロコンドルと接触。
たまたま主翼がソノウ部分を直撃した。
結果、ソノウが破れ、中に溜まっていた未消化のシカの肉や血液などが飛び散った。


この時、接触した箇所には、コンドルと鹿の血液が付着していたと思われる。
しかし…気流の関係で、コンドルが直撃した場所の痕跡は吹き飛ばされた。
唯一残っていたのが、破れたソノウから鹿の血痕が飛び散った場所だったのだ。
緊急着陸後、調査員はそれを採取、研究所へと送った。
そのため、何度鑑定をしても、鹿のDNAしか検出されなかったのだ。
だが、奇跡的にクロコンドルの羽毛が一本だけ残っていたため、事故の真相が明らかになった。


【悪魔に取り憑かれた女性 映画のような戦慄の実話】
アメリカの大手新聞社、ニューヨーク・ポストで記者として働くスザンナ・キャハラン、当時キャリア2年目という駆け出しの記者だったが…歴史ある新聞社で大ネタを任されるほど将来を有望視され、周囲から一目置かれていた。
ある異変が起きるまでは…スザンナは少し前から頭痛を感じていた。
さらに…彼女は『他人には見えない傷跡』が見えるようになっていたという。


身体に異変を覚えてから数日後、スザンナは近所の病院を訪れた。
気になるところについては、一通り検査を受けた。
しかし、脳や内臓、そして血液など、検査の結果はすべて異常無し。
ウイルスや細菌などによる感染症でもなかった。


検査の結果には納得がいかなかったが、翌朝、スザンナは会社に出勤した。
しかし、目の前の景色が歪んで見えた。
急に泣き出しかと思えば、ハイテンションで騒ぎ出した。


異変を感じたのは同僚だけではなかった。
恋人のスティーブンがスザンナの家に泊まった時のこと…夜中に痙攣を起こしたのだ。
スザンナは救急病院で、すぐに意識を取り戻したのだが…「ちょっと 私こんな部屋にいたくない。とっととこの部屋から出して」と、騒ぎ出した。
のちにスティーブンはこの時の様子をこう語っている。
「目の前でエクソシストのワンシーンを見ているようだった」と…
70年代に公開され、ホラー映画の金字塔として名高い映画「エクソシスト」。
悪魔に取り憑かれた少女リーガンと、エクソシストと呼ばれる、悪魔祓いをする神父との戦いを描いた作品だ。
この時、スティーブンはスザンナの姿が…主人公リーガンと重なったという。


彼女は、救急搬送された病院で精密検査を受けたのだが、異常は診られず、すぐに退院。
その日は13日の金曜日…最初に異変が起きてから1ヶ月が経っていた。
スティーブンから事情を聞いたスザンナの母親ローナは…娘をニュージャージー州の郊外にある実家で静養させることにした。
スザンナは自分のことを双極性障害ではないかと疑っていた。
双極性障害とは、気分が過度に高揚する躁状態と過度に落ち込むうつ状態を繰り返す精神疾患。


そこで母は娘を連れ、精神科医のもとを訪ねた。
医師は自ら精神病だと主張するスザンナの話を聞き、双極性障害と診断。
感情や思考の障害に効果のある精神病薬を処方したのだが…スザンナの異常な言動はとどまることをしらなかった。


母ローナはスザンナの父である離婚した夫に相談。
24時間体制で患者を診ることができる、ニューヨークの大学病院にいちるの望みを託すことにした。
しかし…入院してもなお、頻繁に異常な行動を繰り返した。
情緒はますます不安定になっていき、ありもしないものを見る回数も頻繁になっていった。
しかし、毎日様々な検査が行われるも…異常は見つからない。
精神科医、感染症の専門医、神経内科医など様々なドクターがスザンナと向き合ったのだが…誰一人として悪魔の正体を突き止めることはできなかった。


そして…神経内科医として国際的に活躍している名医である、スーヘル・ナジャー医師が診察してくれることになった。
様々な記憶や動作について確認したナジャー医師は、最後にあるテストを行った。
それは、時計の絵を描くこと。
スザンナが描いた時計の絵は、右半分に数字がよっていた。
すると…ナジャー医師は、悪魔の正体が分かったというのだ!
ナジャー医師はどんな真実を導き出したのか?
このミステリーの真相は?


ナジャー医師によると、スザンナの右脳は炎症をおこしているという。
人は、モノを見る時、左半分を右脳で、右半分を左脳で認識している。
つまり、左側が描かれていないスザンナの時計の絵は…彼女に右脳に、何らかの異常があるということを意味していた。


そして、詳しく脳を調べた結果…ついに悪魔の正体が明らかとなる!
抗NMDA受容体脳炎。
それは、本来、細菌やウイルスなどから身体を守るはずの抗体が間違って自分の脳を攻撃してしまう病気だった。
ひとたび発症すると、記憶や感情のコントロールが困難になり、幻覚を見たり、妄想に囚われたりするようになる。
さらに運動を司るシステムにも影響を与えるため、腕の硬直や、体の痙攣が起こることもあると専門家は言う。
また、精神病のような症状で発症するケースが非常に多く、MRIやCT画像の検査で異常が見られないケースがあるため、発見は非常に困難だという。


この病気が明らかとなったのは2007年。
スザンナが発症する2年前だったこともあり、専門家の間でも殆ど知られておらず、特定に時間を要してしまったのだ。
病魔の正体が明らかになったことにより、適切な治療を受けることが出来たスザンナは…入院からおよそ1カ月後、無事に退院。


悪夢のような日々からおよそ11年。
今のスザンナはというと…後遺症もなく、健康そのもの。
さらに、退院から6年後には、あの悪夢を共に乗り越えたスティーブンと結婚。
その後、双子を授かり、幸せな日々を送っている。
現在、ニューヨーク・ポストを退社し、フリージャーナリストとして活躍する一方で…同じ病気で苦しむ人を一人でも救いたいと、自身の経験をもとに講演会などを行っている。


スザンナさんはこう話してくれた。
「この病気の原因は未だに分かっていません。でも今は状況が変わりました。過去には悪魔憑きと呼ばれていた病気ですが、治療も出来るようになりました。兆候が見られた時、正しい診断がなされ、早期発見できるようになることが私の願いです。」


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