ピコ太郎が「PPAP」を歌えなくなる?関係ないのに商標登録を出願した男性直撃
世界中で大ヒットしている「PPAP」。ところが、この曲をピコ太郎さんが歌えなくなるかもしれないという。というのも、曲名である「PPAP」やお馴染みのフレーズ「ペンパイナッポーアッポーペン」などの言葉が、全く関係のない会社によって商標出願されていたのだ。
特許庁のホームページを調べてみると、ピコ太郎さんが所属するレコード会社よりも先に出願されていて、ご丁寧にも「PEN PINEAPPLE APPLE PEN」と英語表記でも出願されていた。
商標を出願したのは大阪にある「ベストライセンス」という会社。岸本哲也リポーターは会社の代表者、上田育弘氏(53)に遭遇。
岸本「フジテレビです。取材をお願いできないかと」
上田氏「取材料もらえる?5万円」
なかなか経済的な考え方をする人物のようだ。こちらが取材料を断ると、短い時間だけなら、という条件でインタビューに応じた。なぜ今回「PPAP」を商標登録しようと思ったのだろうか。
上田氏「ライセンスするか、譲渡するかですね。または自分で事業をおこすかですね」
つまり「PPAP」という言葉のライセンス料を取ったり、使用権を売ってお金を得ることが目的だという。
実はこの上田氏、商標登録の世界ではかなりの有名人。これまでにも「STAP細胞はあります!」といった世間の注目を集めた有名なフレーズや、「民進党」「北海道新幹線」といった固有名詞まで片っ端から出願。去年1年間で出願した件数は、日本全体の出願数の約1割を占めているという。
番組の公式ツイッターで意見を募集すると、様々な意見が寄せられた。
「人のフンドシで相撲とるみたいな事でしょうか?商標泥棒みたいな気がします」
「いろんな商売あるんだな( ゚Å゚;)」
「社長が言うのは正論。 商標登録してから世に出さないと、いつ横取りされるかわからない」
コメンテーターの新妻聖子さんをはじめスタジオの出演者からも、上田氏のやり方と商標登録制度のあり方に疑問の声が上がった。
新妻「今の制度とかルールではカバーしきれない、ある意味、道徳の問題のような気もします。こんなことがまかり通ると、私の名前が勝手に商標登録されてないかって心配になっちゃいますね」
特許庁に取材しても、制度の本来の趣旨とは違う出願が多いことを問題視しているようだ。「PPAP」の商標は今後、誰のものになるのか。