「今ヘリが来るから」とくダネ!取材班が遭遇した命の危機
取材スタッフが濁流に流される男性を発見。近隣住民の皆さんや消防の方と協力して無事救助することができました。 #とくダネ #とくダネです #鬼怒川 #常総市 #堤防決壊 #フジテレビ #fujitv pic.twitter.com/EmU094xCDw
— WEBとくダネ! (@web_tokudane) 2015, 9月 11
きのう栃木・茨城から東北で猛威をふるった大雨は、各地に重大な被害をもたらした。
とくダネ!は放送内容を変更して特別態勢で現地からの最新情報をお伝えした。
梅津アナはヘリに乗り、50年に1度の大雨で堤防が決壊した鬼怒川上空から生中継を行った。
梅津「きのうこの場所で濁流が容赦なく襲い掛かる中で、懸命の救出作業が幾度となく繰り返されました」
川の様子を見に行った帰りに濁流に阻まれ、電柱にしがみついて救助を待った父。
一方、家で待つ息子と母も、水を逃れて屋根に上ったが、濁流の中に滑り落ちてしまった。
幸いにも一家3人は無事救助され、避難所で取材に答えていた。
さらに、とくダネ!取材班も緊迫の事態に遭遇した。
カメラマン「人が流されてる!」
ディレクター「人が…あ、人が流されています!」
カメラマン「やばい…」
堤防が決壊した場所から約3キロ下流で、川に流されている男性を発見。
取材陣がいる岸からは50mほど離れ、流れも速いため、うかつに救助することはできない。
上空のヘリに知らせるため、ディレクターは赤く点滅する誘導棒を借りて振り続けた。
ディレクター「今ヘリ来てるから頑張って!」「頑張って!もう少しだよ!」
しかし、ヘリが気づく気配はなかった。
発見から40分経つころには、辺りはすっかり暗くなってしまった。
取材班は撮影用のライトで周囲を灯し、男性に声をかけて、励まし続けた。
すると、水の勢いが弱まった頃を見計らい、男性がこちらに泳ぎ始めた。
直ちに、取材班の服を集めて袖口を結び合わせ、急ごしらえのロープを作る。
地元住人の方や赤十字の方々と協力し、ディレクターは自分が流されないよう注意しながら男性に向かってロープを投げた――
カメラマン「よかった…よかった…」
ディレクター「大丈夫ですか?大丈夫ですか?」
無事、岸に上がったものの、震えが止まらない男性。
その場にいたスタッフは、みんなが着ていた雨具などを集めると、男性の体を包み、温めた。
男性は低体温症などで入院したが、命に別条はなかった。
男性は、妻と子供が浸水した自宅に取り残されていたため、合流しようと川に入り、流されてしまったという。
この取材ののち、男性の家族は、自宅に取り残されているものの、無事でいることが確認された。
救助活動は今も続いている。