“派遣僧侶”も…寺離れで変化する最新お寺事情

“派遣僧侶”も…寺離れで変化する最新お寺事情

2015年10月29日 (木)
公式ツイッター @web_tokudane

突然だが、みなさんは全国にお寺がいくつあるかご存じだろうか。
その数は約7万5900。なんとコンビニの数より多いのだ。



だが、そのうち1万2000の寺には現在住職がいない状態だという。
さらに、25年後には地方のお寺の3割以上が消滅するという試算もある。
存続の危機を迎えるなか、生き残りを賭け、時代に合わせて変化するお寺事情を取材した。



熊谷市のお寺「見性院(けんしょういん)」では、2年前から郵送による遺骨受け入れサービスを始めた。
申し込み後に送られてくる送骨セットに説明書通り梱包して郵送すると、供養してくれるのだ。
10年間保管するコースは10万円。
もっとも安い3万円のコースは遺骨を受け取り後、すぐに供養して土に返すという。

時代の変化についていけないお寺が消えていくなか、僧侶のありかたもまた、変化していた。



それが「おぼうさんどっとこむ」という“僧侶派遣サービス"。
僧侶の免状を持った人が、宗派などを登録すると、法事などの“仕事"を紹介してもらえるという。
「おぼうさんどっとこむ」の林代表によると、「僧侶と関わるのは法事の時だけ」という人が増えてきた今、利用者からは「改めてお寺との関係を持つというよりも気楽に頼める」と人気なのだという。



若手の僧侶の集まりで講演会をしたことがあるという社会学者の古市憲寿さんは、現代のお寺の変化について
古市「都内のお寺でも、ちょっと合コンのようなものをやってみたり。お寺を使ったお化け屋敷とかのイベントをやって盛り上げたりとか。檀家じゃない仕組みを使ってお寺を維持していこうという動きが始まっている」

全国で急速に進む“寺離れ"を背景に、お寺と私たちとの関わり方も、これから変化していくのかもしれない。

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