中年フリーターに迫る「親の介護」→「親子共倒れ」の危機
今日の直撃御免のコーナーで親の介護のために職を離れた人々を追った。
現在48歳の桑原さん(仮名)は、かつて新聞記者として国内外を忙しく飛び回っていた。
ところが2年前、病気の父を介護するために仕事を辞めて実家に戻ることになった。
父親の最期を見届け、再び正規雇用を目指して就職活動をはじめたのだが、思うようにはいかなかった。
今、桑原さんのように、介護離職をきっかけに非正規雇用になる“中年”世代が増えているという。
今年、全労働者のうち“非正規雇用者”の割合は初めて4割を超えた。
特に最近目立つのは、35〜54歳のいわゆる中年世代の非正規雇用者の増加で、この15年間で2.6倍になっている。
また、総務省の調査によれば、35〜44歳の未婚者が親と同居するケースは年々増加しているという。
桑原さんは現在90歳になる母と同居しながらアルバイトで食いつないでいる。
週5日、運送会社で働き、収入は月におよそ13万円。
それだけでは、2人の生活に必要な支出を賄えず、足りない分は母の年金を使っているという。
だが、ファイナンシャルプランナーの國松典子さんが家計を調べたところ、5年後に資金が底をついてしまうと分析した。
その時が来たら…母の年金がなくなったら…一体どうなってしまうのか。
IT関連企業ドワンゴ取締役の夏野剛さん(@tnatsu)はこう語った。
夏野「単に正規・非正規だけで話をすると正規雇用を増やせということになるんですけど、企業側もそんな余裕はないでしょう。日本は、仕事を探すと“35歳まで”とか“45歳まで”とかよくありますが、アメリカなどでは年齢を採用の条件にするのは違法なんです。年齢は個別の事情なので年齢差別になってしまうんです。そういうこともこれから見直していかなければならない」