公的機関を名乗る「架空請求はがき」にご用心!

公的機関を名乗る「架空請求はがき」にご用心!

2017年11月14日 (火)
公式ツイッター @web_tokudane



「総合消費料金に関する訴訟最終告知のお知らせ」
こんな言葉が書かれたはがきが、あなたの両親や親せきの元に届いていないだろうか?



内容を読むと、
「契約不履行による民事訴訟として、訴状が提出されました事をご通知いたします」
「給料差し押さえ及び動産、不動産物の差し押さえを強制的に履行させていただきます」
などと、ただ事ではない文言が並んでいる。



実はこれ、うその裁判をでっち上げて金を脅しとる架空請求サギなのだ!
これまでとくダネ!では、SNS・メール・電話などを使ったサギを取り上げてきたが、今、全国で「法務省」や「民事訴訟管理センター」などをかたるはがきが急増。
国民生活センターに寄せられる相談件数は、今年3月から、おとといまでで1万4673件にも上る。
これから年末にかけて郵便物を使う手口はさらに増えるとみられ、同センターでは注意を呼び掛けている。



小倉「案外引っかかるかもね」

なぜ今はがきを使う手口が増えているのか?
架空請求に詳しい中村弘毅弁護士に解説していただいた。



中村「メールやSNSは、架空請求サギをブロックする設定があって、そもそも受信できない方も多いんですね。それに、いろいろ注意喚起されています。逆に、はがきというリアルなものが手元に来てしまうと、びっくりして(詐欺に引っかかって)しまう方も多いのではないかと思います」



スタジオでは森本アナウンサーが、実際にあった手口を分析した。
@ ある50代女性が「総合消費料金未納分 起訴最終通知書」というはがきを受け取り、書かれていた相談窓口に電話をかけた。

A「総合消費料金」とはなにか相談窓口に聞くと、「答えられません。弁護士に相談してください」と別の電話番号を教えられた。

B 電話を掛けると、弁護士を名乗る男が出て「プリペイドカード30万円分を用意するように」と言われたという。

C 女性は男に言われるがまま、購入したカードに書かれた番号を伝えてしまった。
この時点で30万円だまし取られてしまったのだが、犯人たちはさらに大金を引き出そうとする。

D 後日、カード番号を教えた男から電話がかかってきて、「相手が裁判を取り下げないので未納金150万円を用意しろ」と、さらなるお金の要求をしてきたという。

E ここで女性は、もう一度「総合消費料金」とはなにか聞いたが、「裁判を取り下げないと分からない」と結局分からずじまいだったという。





送られてきたはがきには、
「訴訟最終告知」、「裁判取り下げ最終期日」、「法務省などの名前、住所、電話番号の記載」など、人を信用させる言葉や、焦らせる文言が並んでいるが、中村さんは気を付けて読まなければならないと注意を呼びかける。

中村「訴訟最終告知、裁判取り下げ最終期日といって焦らせる。法務省管轄とか、実際に存在する公的な機関の名前を持ち出して、『正式な書面ですよ』と、一見そのように(正式に)見える文書を作っているのが非常に危ないところ」



梅津「要は、訴訟最終告知なんてない。こういうはがきを送ってくることはあり得ない。不動産の差し押さえなんてないってことですね」

中村「そもそも、こんなプライバシー満載の知らせを、裏返すと誰でも見られるようなはがきでは送ってきません。その点からして、まずおかしい」

では、送られてきた書面に書いてある「法務省管轄支局 国民訴訟通知センター」は実在するのだろうか?記載してあった連絡先に電話をかけてみると…



何度かけても通じない。
さらに書いてあった住所に向かってみると…



法務省ではなく、なぜか財務省だった。
つまりこれは、まったく適当な住所が書いてあるだけなのだ。
さらに、中村さんははがきの注意点を指摘する。



中村「そもそも『総合消費料金』自体、正式にはない言葉でしょう。こういうあいまいな言葉を使っているのは、何だかわからなくて電話をかけてきた人に合わせて『あなたの未払いは買い物の料金です』とか、話を合わせられるようにしてるんだと思います」

一方、はがきに名前が使われている法務省には毎日多数の問い合わせが寄せられるため、ホームページで大々的に注意喚起をしている。



対処法としては、「絶対に連絡しない」「相手にしない」ことが一番だという。
もし身に覚えのない不審なはがきが届いたときはどうしたらいいのか、中村さんに聞いた。

中村「警察か、各市町村に消費生活センターがありますから、そこに相談するのが一番だと思います」


自分はもちろん、親せきや高齢の知り合いも絶対にだまされないよう、気を付けていただきたい。


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