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長澤まさみ「コンフィデンスマンJP 英雄編」公開に感慨
「ダー子を演じられて幸運だった」

様々な悪人から巨額の金を騙し取るコンフィデンスマン=信用詐欺師の活躍を描く「コンフィデンスマンJP」シリーズ。その最新作「英雄編」が公開されました。

「コンフィデンスマンJP 英雄編」は、主人公のダー子、ともに信用詐欺師として活動するボクちゃん、リチャード3人が、当代随一の腕を持つコンフィデンスマンによって受け継がれる<ツチノコ>の称号をかけて真剣勝負。そこに日本の警察やインターポールの捜査の手が迫り…という物語です。

先日、映画の初日舞台挨拶が行われ、主演の長澤まさみさん、東出昌大さん、小手伸也さん、小日向文世さん、瀬戸康史さん、城田優さん、生田絵梨花さん、江口洋介さん、田中亮監督が登壇しました。シリーズ開始から5年がたち、チームワーク抜群だったイベントの模様をレポートします。

  • 長澤まさみから「この作品のために一番頑張ってくれた」と絶賛され小手伸也が涙
キャスト、スタッフは劇場いっぱいに集まった子猫ちゃん(「コンフィデンスマンJP」ファン)を前に、笑顔で登場。長澤さんが「楽しんでいただけましたか?」と問いかけると、客席から大きな拍手が送られます。
小日向さんは、「1回だとなかなか把握しきれないところがあるとおみゃ、思いますので、最低2回はみていた、いただいて…」と、カミカミで挨拶。MCから、実はこの日1時間睡眠で登壇していることが明かされると「実質、1時間も寝てないかもしれない…今日、皆さんにお会いできるのが楽しみで眠れませんでした!」と言い、会場を驚かせました。
「コンフィデンスマンJP」シリーズは、2018年の連続ドラマからスタート。撮影は2017年の12月から始まっていたそうで、5年目を迎えた今の心境を聞かれると、長澤さんは「こんなに長く続くと思っていなかったです」と、率直な驚きをコメント。続けて「(5年で)この役がどんどん好きになっていたし、この作品からもらったものは本当にたくさんあるので、ありがたいです。それに、ダー子のような“みんなの太陽”みたいな存在のキャラクターは、なかなか出会えるものではないと思うので、ダー子を演じられて幸運だったなと思います」と、作品、ダー子と言うキャラクターとの出会いに感謝の思いを語りました。

また、小手さんは「この作品が初めてのドラマのレギュラーのお仕事でした。そこから小手伸也の革命的な日々が始まっているので、本当に感慨深い。でもまだ5年かという感じも」としみじみ。しかし、田中監督から「革命って自分で言う!?」とツッコまれ、笑いが起こる場面も。この“小手さん(が演じる五十嵐)イジリ”は、別の作品にも浸透しているそうで、「この作品が起点となって『あの人イジっていい人なんだ』と思われているんです。撮影中の『ドクターホワイト』の現場でも遠巻きにイジられていて…」と、不満げな表情を見せる小手さん。すると、長澤さんが「そういうの、“愛されキャラ”って言うんじゃないですか?」とフォローすると、小手さんは「じゃあ、いいです(笑)」と引き下がりつつ、うれしそうな表情を見せていました。
劇中で日本語、英語、フランス語を使うインターポール(国際刑事警察機構)の捜査官・マルセル真梨邑役を演じた瀬戸さんは、「今までにも英語やフランス語を話す役は演じたことはありましたが、こんなにも量が多い作品は初めてでした。アフレコに8時間かかりました」と苦労を明かします。さらに、見た目にもインパクトがある役ですが「見た目に負けないようなお芝居をしなければと思っていました。僕にとっても“革命”の役になったんじゃないかなと(笑)」と、小手さんのコメントを引用して、笑いを誘いました。
そんな瀬戸さんの熱演ぶりを、本編で日本語を一切話していないスペインマフィア、ジェラール・ゴンザレスを演じた城田さんは「あっぱれでした。想像を絶する努力をしているんじゃないかと思います」と、絶賛。その言葉を受けた瀬戸さんは「城田さんにそんなこと言っていただけるんですか!?うれしい!ありがとうございます。城田さんは、この作品に入る前に『頑張ろう』と連絡をくださって、すごくうれしかったんです」と大喜び。城田さん曰く「17年前くらいから知っていて、プライベートでは親交があるんですけど、事務所以外の仕事で今回初めて共演しているんです。だからうれしくて」と、記念すべき作品だったそうです。
城田さん演じるゴンザレスの内縁の妻であり魔性の女・麗奈を演じた生田さんは、2021年末まで乃木坂46に所属していましたが、今作が卒業後初めて公開される作品に。撮影はグループ在籍中だったこともあり、「(“魔性の女”の)役作りに最初は悩んでいました」と話します。しかし、「衣装合わせのときに『これはもう、アリアナ・グランデだ』と思って、たくさん動画を見てヒントをいただきました」と、明かしました。
その熱演に、小日向さんも「『イチケイのカラス』でご一緒したときと、まったく違う印象だったので、女優さんってすごいなと思いました」と絶賛。生田さんは「ありがとうございます!この役で新しい扉を開けちゃったという感じです。私も“革命”を起こしました」と、瀬戸さんに続いて小手さんのコメントを引用し、笑いを誘いました。

今作では、当代随一のコンフィデンスマン<ツチノコ>の称号をかけた勝負が描かれるということにちなみ、「役ではなく、皆さんの中で誰が<ツチノコ>に相応しいか」というテーマでトークする場面も。
真っ先に手を挙げた長澤さんは、「この作品のために一番頑張ってくれて、この人がいたからこそ、愛される作品になったと思う」と前置きをしたうえで、小手さんの名前を。すると東出さんも「僕も小手さん!」と同調。この状況に小手さんは戸惑った様子で「やだ、今まで散々落としてきて、急に持ち上げる感じ…」と言いながら、後ずさりしてしまいます。さらに小日向さんも「一瞬まさみちゃんを挙げようと思っていたけど、今の話を聞いていて小手くんだなと思った。ものすごく頑張ってくれている」と言い、メインキャスト3人からの<ツチノコ>への推薦を受けた小手さんは、「調子狂っちゃうな…」と言いながら、うれしさから涙目になっていました。
抜群のチームワークの良さを見せた舞台挨拶の最後は、長澤さんから「この作品が長く愛される作品になったのは、皆さんのおかげだと思います。ありがとうございます」と、感謝の言葉が。続けて、「今作がたくさんの方に届くよう…目に見えるものが真実とは限らない。何が本当で、何が嘘か。ぜひ映画館で確かめてください」と、シリーズの名セリフを交えてメッセージを送り、締めくくりました。

取材・文 平野 智枝子


コンフィデンスマンJP 英雄編
映画『コンフィデンスマンJP 英雄編』

出演:長澤まさみ、東出昌大、小手伸也/小日向文世 松重豊、瀬戸康史、城田優、生田絵梨花、広末涼子、織田梨沙、関水渚、赤ペン瀧川、石黒賢、梶原善、徳永えり、髙嶋政宏、生瀬勝久、真木よう子、角野卓造、江口洋介 ほか
脚本:古沢良太
監督:田中亮
全国公開中

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