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長澤まさみらが登場!映画『スオミの話をしよう』初日舞台挨拶レポート
「楽しい時間を過ごしていただける作品になった」と三谷幸喜が自信を見せる!

三谷幸喜監督が脚本・演出を手掛ける最新作『スオミの話をしよう』が公開中です。

本作は、失踪してしまった長澤まさみさんが演じる主人公・スオミを、現在の夫と元夫たちが追っていくなかで、スオミの真実の姿に迫っていくミステリーコメディ。

詩人・寒川しずお(坂東彌十郎)の妻・スオミが行方不明だと聞き、スオミの元夫で刑事の草野圭吾(西島秀俊)は寒川の豪邸へ。そこにスオミの過去を知る男たちが続々と集まり、誰が一番彼女を愛し、愛されていたかという話に。しかし、彼らの思い出の中のスオミは見た目も性格もまるで別人で…。

そんな本作の初日舞台挨拶が行われ、長澤さんのほか、西島秀俊さん、松坂桃李さん、瀬戸康史さん、遠藤憲一さん、小林隆さん、坂東彌十郎さん、戸塚純貴さん、宮澤エマさん、三谷幸喜監督が登壇しました。そのもようをレポートします。

  • 長澤まさみ「去年も暑かったなと思い出し、本当にいい時間を過ごしたなと思い出に浸っている」
劇中で披露される楽曲が流れるなかステージに姿を見せた長澤さんは、さっそく「去年の今頃撮影していましたが、去年も暑かったなと思い出し、本当にいい時間を過ごしたなと思い出に浸っています」と、撮影を回想しコメント。また、上映後の舞台挨拶ということで「皆さまのもとに届いてホッとしているところです」と続け、笑顔を見せます。そして、西島さんは「幸せになる映画なので、たくさんの方に見ていただきたい」、松坂さんは「まだご覧になっていない方にスオミの話をしていただいて、たくさんの方に見ていただきたいと思っています」、瀬戸さんは「この映画を見ることで、皆さんのストレスみたいなものが少なくなればいいなと思っています」と、それぞれアピールしました。
続く遠藤さんは、「やりがいのある楽しい作品、メンバーでした。お世話になりました!」と元気に挨拶。その独特な空気にキャストも会場も大笑い。彌十郎さんは、“身勝手な芸術家”を演じているため、「(観客の皆さんに会うのが)非常に怖い。嫌いにならないでください」と情けない声でお願いをする場面も。それでも「最低なわがまま男、楽しかったです(笑)」と笑顔で語りました。
三谷監督は、今作の宣伝のためにさまざまな番組に出演。共演した中居正広さんが映画を見た感想を語ってくれたと言い、「『この作品って、手に汗握らないですね』って言われて。嫌なこと言うなと思ったんだけど(笑)、確かにそう」と、エピソードを披露。「手に汗握らないんだけど、握りそうになりながら2時間楽しい時間を過ごしていただける作品になったと思います」と、自信を見せました。
映画を見た感想を聞かれた長澤さんは、「冷静に見られていないので、また映画館に見に行かなければと思っています」と、改めて鑑賞すると宣言。「でも、今できることはやれた。(撮影が)終わったあとも、可能性を見出せる面白い役をやらせていただけたなと思っています」とうれしそうに明かします。その役を生み出した三谷監督は、「長澤さんのすべての引き出しを開けたい」という思いでスオミをつくったそうですが、「僕が気づいた引き出しは全部開けました。でも、まだ8つくらい残ってるんじゃないかな(笑)」と語り、笑いを誘いました。
今回初めて三谷作品に参加した西島さんは、現場でもいろいろな苦労があったそう。「監督の演出の言葉が、本番中も現場に漂っているんですよ。だからおかしくて…」と、思い出し笑いをする場面も。この西島さんの言葉に、松坂さんも同調し「クライマックスのシーンで、小林さんに対して、スオミが中国語以外の言葉をしゃべったときのリアクションを演出していたんですけど…『飼っている犬が日本語をしゃべったときのような驚き方』って(笑)」と、まさかの演出を聞いてしまったとのこと。本番では役としてそこにいなければいけないものの、松坂さんは「その言葉が頭に残ってしまって、どんな顔をするんだろうとすごく気になっちゃって(笑)」と、芝居をしながらも小林さんのリアクションが気になってしまったと、撮影を振り返りました。
初共演ながら周囲からも「仲がいい」と評判の長澤さんと遠藤さんの話題になると、遠藤さんが「俺、雑談が苦手なんです。まさみちゃんに話しかけたら『絡みづらい』って言われて(笑)。でも、その正直なのが面白くてガンガン話しかけました!」と、意外なきっかけで交流を深めたことを告白。長澤さんが「一生懸命お芝居をしているときに、濡れた子犬みたいな目で『(気持ち)分かるよ~』『一緒だよ~』と言ってくれるんです。分かってくれてることで安心できましたし、遠藤さんとはいい友情関係を築けたかなと思いました」と言うと、遠藤さんは満面の笑みを見せました。
戸塚さんは、本作のリハーサルの際にショックな出来事があったことを突然思い出したようで、「長澤さんと最初にお会いしたとき、スタッフさんに間違えられて(笑)」と暴露。これは長澤さんも覚えていたといい、「ミュージカルシーンの稽古でですよね。私の稽古の後に小林さんと戸塚さんの稽古があって、久しぶりに会った小林さんに夢中になっちゃって(笑)」と弁解。「通り過ぎようとしちゃった」とお茶目に明かす長澤さんに、会場もほっこりとした空気に包まれました。
最後に、三谷監督は「最高傑作のつもりで作りました。演劇のような映画を作ってみたいと思っていまして、今回は舞台のように稽古をして、みんなで試行錯誤して固めていって、そこで生まれるものを映画にしています。その効果はあったと思います」と、改めて作品にかけた思いと自信を見せてイベントを締めくくりました。

文:平野智枝子


『スオミの話をしよう』

公開中
監督:三谷幸喜
出演:長澤まさみ、西島秀俊、松坂桃李、瀬戸康史、遠藤憲一、小林隆、坂東彌十郎、戸塚純貴、宮澤エマ ほか

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