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藤原紀香「ドジをしても笑いでごまかしてしまうところが似ている」舞台『サザエさん』完成発表会レポート

6月5日から東京・明治座、7月5日から大阪・新歌舞伎座にて公演が開始する舞台『サザエさん』。
本作は、長谷川町子さん原作の国民的人気アニメ『サザエさん』を舞台化。アニメから10年後の少しずつ変化のあった磯野家を描き、大きな話題となりました。2022年の舞台版第2弾の上演を経て、今年6月に東京・明治座、7月に大阪・新歌舞伎座で再演というかたちで「サザエさん一家」が帰ってきます。

製作発表会には、磯野家を演じるメインキャストの藤原紀香さん、葛山信吾さん、高橋惠子さん、松平健さんが登壇しました。“日本一有名な家族”が、久々の集結で笑顔を見せた製作発表会の模様をレポートします。

<藤原紀香「毎日元気に舞台に立つためのルーティン」>

おなじみの磯野家の前に役柄の衣装で登場した4人。まずはサザエ役の藤原さんが「フグ田サザエでございまーす!3作目、めちゃくちゃうれしいです」と元気な声をあげると、続いて、マスオ役の葛山さんが「久しぶりにこの扮装で先輩方にお会いして、本当に楽しみで仕方ありません」とにっこり。

フネ役の高橋さんは、「割烹着を着て芝居をすることは多分この役ぐらい。存分に楽しみたいと思っております」とほほ笑み、波平役の松平さんは「この扮装をしてみますと、私も波平に似ているのではないかと思っております」と、それぞれが役への愛情を込めてあいさつをしました。

司会の西山喜久恵フジテレビアナウンサーから「役と似ているところ」を聞かれると、藤原さんは「たくさんドジをしても笑いでごまかしてしまうところ。やっぱりサザエさんは明く、ポジティブな考え方ができる人なので、その辺は似ていると思います」と満面の笑顔に。

さらに、「毎日元気に舞台に立つために気をつけていることは?」という質問がされると、「舞台というのは、とてつもないエネルギーがいる場所」と語る藤原さんが自身のルーティンを明かす一幕も。「朝は深呼吸して、お白湯を飲んで、そして窓を開けて『今日も頑張るぞ』なんて言いながら、ストレッチをして元気に出かける」と一気に回答。そして、パワーの源は「同じ舞台を作っているスタッフの皆さんへの感謝、最後に見るお客様の喜んでいるお顔」だと明かしました。
葛山さんと松平さんは、「お散歩」という共通のリラックス法を明かし、高橋さんは「朝は1日の始まり。新しい初めて出会う1日だと思って、窓を開けて、『今日もいい1日になるように』って深呼吸します」と、同様のルーティンを告げた藤原さんに、「親子で似ていますね」と笑顔を向けました。

「自分以外のどの役を演じてみたいか?」という質問には、「それぞれ魅力のある役なので」と、各役への思いから始まり、波平とフネのデートシーンにまで妄想をさく裂させた藤原さんは、困った様子で「選べない私でございました」とお茶目な表情に。

対する葛山さんは、「三河屋のサブちゃん」、高橋さんは「波平さんの扮装をしてみたい」、松平さんは「タマ。横になって寝ているので」と、思い思いの回答をし、客席を沸かせました。

<「家族のあり方が変わってきた時代に、心で繋がることの大切さを伝えられたら」>

会見では、“日本一有名な家族”を演じるにあたって心がけていること、にも言及されました。

藤原さんは、サザエさんの登場人物たちについて「何気ない日常を楽しむ力が半端ない」とし、「小さな1つ1つの出来事を、心の中でスパークさせる。何回稽古を重ねても感じるようにしています」と、稽古の段階から心がけていることを回答。

葛山さんは、「人との交流という部分、自分自身が楽しんでやるようにしています」と前置きし、「今回は新しいメンバーも加わりますから、非常に楽しみです」と、新たに加わるメンバーについても期待感をにじませました。

「1回1回、同じことはできない」という、舞台ならではの難しさと楽しさを語る高橋さんは、「割烹着を着ることが本当に今はなくなってきているので、割烹着を着て立ち働いていたお母さんへの尊敬の気持ちも込めて演じたい」とコメント。

「古き良き時代の一家の長」を演じる松平さんは、「自分では気がつかないところをフネに助けてもらったりしつつ、常に家長である自覚を持ってやらせていただいております」と、威厳のある様子で語りました。
また、昨年放送55周年を迎えた『サザエさん』の作品の魅力ついて、藤原さんが思いを馳せる場面も。「居間があって、窓があって、季節ごとに外の景色が違う。こんなに季節感を大事にしているアニメなんだと、子どもの頃は気づけなかった」と目を輝かせました。

そして、藤原さんは「3作目の『舞台サザエさん』も本当に心を込めて努めたいなと思っております」と締め括りのあいさつを。「家族のあり方が変わってきた時代で、なおかつ人との距離感っていうのがだんだん変わってきた今だからこそ、心で繋がることの大切さをこの作品で伝えられたらなと思っています」と、舞台の魅力をアピールしました。
最後のフォトセッションの際には、ちょっとしたハプニングも見られました。片腕と片足を上げてポーズを取っていた藤原さんのサンダルが脱げ落ちてしまうと、照れ笑いをした藤原さんが「あら!」とお茶目に笑い、「ドジをしても笑いでごまかしてしまう」と語っていた通りの“サザエさんらしさ”を見せて和ませました。

取材 文:藤本昌
撮影:鷹野政起


舞台『サザエさん』公演概要

原作:長谷川町子
脚本・演出:田村孝裕
【東京公演・明治座】
2025年6月5日(木)~17日(火)
【大阪公演・新歌舞伎座】
2025年7月5日(土)~8日(火)

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