12年ぶりに新エピソードが2026年1月から放送開始!スキッパーを演じる梶裕貴さんにインタビュー
梶裕貴(かじ ゆうき)さん
1985年9月3日生まれ。東京都出身。2004年の声優デビュー以降、アニメ『進撃の巨人』(エレン・イェーガー)、『僕のヒーローアカデミア』(轟焦凍)、『ハイキュー!!』(孤爪研磨)、『七つの大罪』(メリオダス)など、数々の人気作で主要キャラクターの声を担当。声優20周年を記念してAI音声合成プロジェクト【そよぎフラクタル】を発足。
毎週日曜6時15分から放送中の『GO!GO!チャギントン』。2026年1月11日の放送回から、12年ぶりの新エピソード「チャギントン シーズン4」が放送されます。
『GO!GO!チャギントン』は、世界で人気の子ども向け鉄道CGアニメ。カラフルで表情豊かなキャラクターと明るく楽しいストーリーが、世界中の子どもたちに支持されています。日本では、2009年からBSフジで放送開始、2010年に地上波でも放送が始まり、今年地上波放送15周年を迎えました。
そんな記念イヤーの一環として放送される新エピソードの舞台は、港。ウィルソン、ブルースター、ココらに加え、港ではたらく5キャラクターが登場します。
ハチマガでは、新たに登場するスキッパー役の梶裕貴さんにインタビュー。オファーを受けた心境やスキッパーの魅力、収録の感想などを語ってもらいました。
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梶裕貴 『チャギントン』への新加入に喜び「声優として子ども向けの作品に関わらせていただけることがうれしかった」
本作の出演が決まった際の心境を聞かせてください。
『チャギントン』は、『めちゃ×2イケてるッ!』のワンコーナー「めちゃギントン」でコラボしているというところから作品を知りました(笑)。なので、十数年後にその本家のアニメに携わらせていただけるとは思っていませんでしたし、この度12年ぶりの新エピソードが放送されるということで、そこにも驚いています。自分にも小さい子どもがおり、今まさに子ども向け番組の魅力や影響力の大きさをひしひしと感じているところだったので、ひとりの声優として、そういった名作シリーズに関わらせていただけることがすごくうれしかったですね。
今回演じるスキッパーの魅力はどのようなところに感じていますか?
スキッパーは率先して物事を考えて、その場を収めつつ、ほかのなかまたちに指示を出すリーダー的立ち位置。にも関わらず、共演者の皆さんは先輩方ばかりで、少しプレッシャーも感じていました(笑)。真面目でしっかり者な性格の彼ですが、ハプニングが起きると、少し天然な要素も垣間見えて。彼なりに責任感を持って頑張っている感じが非常に魅力だなと。見た目もカラフルで、帽子をかぶっているようなキャラクターデザインが素敵ですよね。
収録の感想を聞かせてください。
オリジナルであるイギリス版のスキッパーが、ちょっと落ち着いた渋めの声だったので、アフレコ冒頭に(音響監督に)原音を意識するべきか、キャラクター性を意識するべきかという確認をさせていただいて。すると、“吹き替え版でのバランスを考えて作っていければ”とのことでしたので、まずはテストで、キャラクターのニュアンスから感じ取った役づくりをベースに、自分の思ったように演じてみたんです。結果、ありがたいことにすんなりとOKをいただけて。なので、それ以降はテストもなく、いきなり本番という形で収録をしていくことになりました。少しドキドキしましたが、蓋を開けてみれば想像以上にスムーズに進んでくれたので、スキッパーは自分にとって相性のいい役だったのかなと感じています。
監督からのリクエストも特になかったのでしょうか?
先ほどお話したやり取り以外は、ありがたいことに、基本的に僕の提示した表現を受け入れていただけた感覚です。ただ、翻訳された日本語版セリフの一人称や語尾が、ともすれば上から目線に感じてしまうような、少し強い言葉が多かったので、スタッフさんと一緒に丁寧に微調整をしていく時間がありましたね。
スキッパーの声は、ご自身のなかでどのようにつくっていったのでしょうか?
どの作品、どの役でもそうなのですが、吹き替えは事前に映像を見て、音声を聞いて準備をしていきます。スキッパーに関しては第一声から、自分が持っているデフォルトの音色や年齢感とは違うなという印象を受けたので、原音に寄せていくべきかどうかをはじめ、さまざまなプランを考えていきましたね。どんな現場でも、まずは自分のなかで、そういった選択肢を用意しつつ、スタジオで直接監督さんに相談をしたり、実際にテストでトライしてみて軌道修正をしていくことが多いです。結果、今回は原音よりも、キャラクターのポジションを意識して演じるという形に落ち着きました。キャスティングしていただけたということは、きっと無理をして出す声音が狙いではないのでしょうし、そういう意味では、ある程度の微調整ができる余白を持って収録に臨みました。
収録していて楽しかったシーンや、苦労したシーンはありますか?
歌いながら作業をする場面があって、スキッパーは音頭をとる役割だったのですが…そのメロディに日本語をはめていくのが難しかったですね。でも、そのシーンこそリーダー感を出せたらと思いながら収録しました。大先輩方が沢山いらっしゃるなかで、ちゃんとリーダーっぽさを出せていたのか? はたまた、下野(紘)さんが演じるハミッシュたちとの関係性はどうなっているのか? オンエアを見るのが、僕自身楽しみです。
下野さんのお芝居は、なんとなく想像して収録されたのでしょうか?
きっと、こういうお芝居を用意してくるんだろうなというイメージはありましたね。とはいえ、演出を受けて臨機応変に表現される役者さんだと思うので、そのあたりも楽しみなポイントです。
オンエアはお子さんと一緒に見ますか?
そうですね、ぜひ一緒に見られたらと思います。
一緒に見るときは「これ、パパだよ」などと言うこともありますか?
今は2歳なので、悲しいかな、まだアニメなどを集中して見ることができないんですよね。僕の顔が実写で映ると「パパだ」と言ったりするのですが、さすがに声だけではわからないようで。…まあ、シルエットや見た目が似ている人が出てきても「パパだ」と言うので、認識してもらうのはまだ先でしょうか(笑)。ただ、うちの子は乗り物が大好きですし、『チャギントン』は画面がカラフルなので、たぶん興味を持ってくれる気がしていますね。
(インタビューから数週間後、梶さんのXにて「アニメを見ていて「これパパ?」と気づいてくれてうれしかった、という投稿がありました。タイムリー!)
(インタビューから数週間後、梶さんのXにて「アニメを見ていて「これパパ?」と気づいてくれてうれしかった、という投稿がありました。タイムリー!)
お子さんは乗り物好きとのことですが、梶さんご自身は子どもの頃、乗り物は好きでしたか?
自分の記憶では、そこまで乗り物に興味を持った経験はなかったように思いますね。好きな子だと、路線の名前を覚えたり、博物館でテンション上がったりするじゃないですか? それが僕にはなかったかな、と。なので、自分の子どもが自然と乗り物に興味を持っていることが不思議で(笑)。その「好き」を、どんどん伸ばしてあげたいなと思っています。そして、乗り物自体もそうですが、乗り物の周囲で働いてくれている方々へのリスペクトも感じるようになってくれたら、よりステキですよね。今度、働く車の博物館などに連れて行ってみようかなと考えています。
岡山県には実際にウィルソンとブルースターが走っているので、そちらにも行ってみてください。
え、ウィルソンとブルースターが走ってるんですか!?それは、実際の電車として乗れるということですか?知らなかった…すごい! 僕、出身とかではないのですが、なぜか岡山県に関連するお仕事とご縁をいただくことが多いので、ぜひいつか子どもを連れて行ってみたいです。
取材・文:平野智枝子
撮影:西谷圭司
『GO!GO!チャギントン』
放送日時:毎週日曜6時15分~
出演
ナビゲーター:つるの剛士
梶谷直史(フジテレビアナウンサー)
キッズナビゲーター:本田涼香、石井湊太
15周年アンバサダー:原因は自分にある。(大倉空人、小泉光咲、桜木雅哉、長野凌大、武藤 潤、杢代和人、吉澤要人)
