カンボジア戦の前日練習で主力組に入ったFW南野(Getty Images)
南野初スタメンか、前日練習で主力組
拡大写真を表示
現地時間17日にアウェイで行なわれるカンボジア戦は2018年ワールドカップアジア2次予選突破に向けて前進する戦いになるだけでなく、選手たちの生存競争の場にもなりそうだ。ハリルホジッチ監督は12日のシンガポール戦から「選手も何人か変更する」とメンバーを入れ替えることを明言した。
「最初の段階ではたくさんの選手を使いたいと思っている。それはより良く知るためだ。そして来年はまた少し違う方法を考えている。ただ、たくさんの選手にプレーする資格がある。彼らに表現の機会を与えたい。もちろんリスクがあるのもわかっている」
代表では選手たちが一緒に集まって活動する時間が非常に限られている。カンボジア戦はアジア2次予選突破のために勝ち点3を計算しなければいけない一戦となるが、同予選で6戦全敗と実力的にはるか格下ということもあり、戦力のテストと結果の二兎を追って時間を有効活用することになりそうだ。
そのなかでチーム最年少の20歳、南野拓実が代表初先発を飾る可能性が高まっている。非公開となった試合前々日の練習では本田圭佑の代わりに主力組の右サイドに入ったと報じられたが、急きょ全公開となった前日練習でもシンガポール戦ではベンチスタートとなった岡崎慎司や香川真司らスタメン濃厚組に混じって右サイドで起用されていた。
代表デビューを飾った10月のイラン戦では終了間際にわずかな出場機会を得ただけで、実質的に何もできずに悔しさしか残らなかったと唇を噛んでいた南野だが、「悔しさは忘れていました。今回は良い意味で新しい気持ちできました」と気持ちを切り替えて練習に取り組んできた。
初招集された時に指揮官からはゴールに直結するオフザボールの動きを評価されていた。本人も「裏を取ったりシュートを積極的に打っていきたい。監督は誰かが動き出すスペースに入っていくとか基礎的なことを練習から言ってるし、そういうところは意識したい」と動き出しの良さでアピールする気だ。
中盤で攻撃の核となる香川は「技術もあるし、パワーもあるし、スピードもあるし、今、必要なウイングとしてのクオリティは整ってると思う」と南野の潜在能力を高く評価する。
サイドのポジションは本田のほかにも、シンガポール戦で結果を残した武藤嘉紀、原口元気や宇佐美貴史など個の能力が高い選手が揃っている。南野がそのなかで生き残るためには分かりやすい結果を残すしかない。「ゴールかアシストという形でゴールに関わっていきたい。試合に出るチャンスがあったらゴールを一番まずは狙っていきたい」。出番が来たら大きな爪あとを残すつもりだ。